2014年5月14日水曜日

怒っておられるのか、怒っておられないのか。

 詩篇85篇は、怒りが去ったということと、御怒りをやめてください、という二つのことが歌われているので、いったい詩人はどのような状況にいるのかと、一瞬戸惑ってしまうのですが、ある怒りは去った、しかし、違う怒りは残っている、そういう状況であろうと推測されます。
 これこそ、私たちの現実ではないでしょうか。神様は、すべてを滅ぼされなかった。しかし、このままで大変まずいことになるのではないか。
 そんな時に、結局、神を信じても、何の意味のないのではないかという思いが頭をもたげてきそうになります。しかし、詩人は「神の仰せを聞きたい。」と願います。
 混沌とした状況の中で、繰り返される過ちを脱出するために、神の言葉こそたよりだと言うのです。
 また、神を恐れる人が救いに近いといいます。人を恐れたり、未来の状況を恐れることは、救いに近くないのです。
 そして麗しい光景を信じて見つめます。恵みとまことの出会う所、義と平和がくちづけする瞬間。そんな時がやってくるだろうかと失望してしまうような時こそ、憐れみ深い神様は、そのような未来を必ずもたらしてくださる、そう信じて祈ることが大切ではないでしょうか。
 

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